- 「auののブラックリスト入りってなに?」
- 「auのブラックリストどうすればいい?」
- 「auのブラックリストで新規契約できる?」
など、auのブラックリストについて様々な疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
auのブラックリストはauに限らず、どの通信キャリアでも一定の基準を設けています。なので、ブラックリスト入りを繰り返さないようポイントをおさえておくことが大切です。また、ブラックリスト入りしてもauの回線を契約し利用する方法があります。
そこでauのブラックリストについてわかりやすく解説記事にまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
auのブラックリストとは
auのブラックリストとは、料金の滞納や契約内容に関するトラブルなどが原因で、スマホの新規契約や端末の分割購入を認めにくいと判断された利用者の情報を指します。これらの記録はauだけでなく、通信キャリア各社や信用情報機関が管理するデータベースに登録され、契約や購入時の審査で確認されます。
一度ブラックリストに載ってしまうと、auのサービスだけでなく他社での携帯契約、さらにはローンや分割払いの審査にまで不利に働く恐れがあるため、十分な注意が必要です。

ブラックリストの種類
ブラックリストは、情報の種類や管理元によって以下の3種類に大別されます。
au自社ブラックリスト
auをはじめとする通信事業者が社内で管理しているリストです。料金の滞納や不正利用が確認されると記録され、同じキャリアで再度契約したり機種を変更したりする際に審査が通らなくなる可能性があります。
携帯ブラックリスト
TCAやTELESAを通じて事業者間で共有される不払い・不正契約に関するリストです。複数のキャリアに情報が回るため、別の通信事業者でも新規契約や回線追加が拒否されることがあります。
金融ブラックリスト
CICやJICCといった信用情報機関に記録される金融取引関連のリストです。クレジットカードやローンの延滞、債務整理の情報が含まれ、スマホ購入時の分割審査に照会される仕組みとなっています。
ブラックリスト入りの原因
ブラックリスト入りの主な原因は以下の5つになります。
- 携帯料金の未払い
- クレジットカード料金の滞納
- 不正利用や虚偽申告
- 繰り返しの短期解約
- 過去の強制解約履歴
携帯料金の未払い
1つ目は、携帯料金の未払いです。月々のスマホ利用料を支払わずに滞納を続けると、回線の停止や契約解除の対象となります。この情報は「不払い者情報」として各キャリアに共有(携帯ブラックリストに登録)されるため、他社でも新規契約が難しくなる場合があります。
クレジットカード料金の滞納
2つ目は、クレジットカード料金の滞納です。スマホの端末代金や通信費をカードで支払っている場合、支払いが滞るとその情報は信用情報(クレヒス)に記録されます。延滞履歴は信用情報機関や金融機関に残され、返済能力が不十分とみなされると金融ブラックリストに登録される可能性があります。
不正利用や虚偽申告
3つ目は、不正利用や虚偽申告です。他人の名義を使った契約や虚偽の申告は契約違反にあたり、すぐにau自社ブラックリストに載る可能性があります。また、複数回線の不正契約や規約に反する利用も不正行為として記録され、他のキャリアでの契約にも影響する場合があります。
繰り返しの短期解約
4つ目は、繰り返しの短期解約です。契約後すぐに解約を繰り返すと、端末転売や不正契約の可能性を疑われる要因となります。通信事業者はその履歴を記録し、状況によっては携帯ブラックリストに登録することがあります。一度登録されると一定期間は情報が残り、他社での新規契約が難しくなるリスクがあります。
過去の強制解約履歴
5つ目は、過去の強制解約履歴です。料金の未払い、規約違反、不正契約などが理由で契約を強制終了された場合、その記録はau自社ブラックリストや携帯ブラックリストに残ります。この履歴は再契約の妨げとなり、他社への契約申し込みにも悪影響を及ぼします。特に短期間での強制解約は信用度の低下が著しいため注意が必要です。

auブラックリスト入りの主な影響
auブラックリストに登録されると、電話やメール、インターネットなどの基本的なサービスが使用できなくなります。au自社ブラックの場合、auでの再契約ができなくなるため、スマホを使用したい場合は他のサービスを利用する必要があります。
携帯ブラックや金融ブラックに登録されると、auのみならず他のキャリアでの新規契約やカード決済時のローン契約なども困難になるのでさらに注意が必要です。
サービスがすべて使えなくなる
auブラックリスト入りすることで使用できなくなる主なサービスは以下の通りです。
- 携帯電話番号(SMS)
- キャリアメール
- モバイルデータ通信
携帯電話番号(SMS)
契約中の携帯電話番号とSMS(ショートメッセージサービス)が使用不可となります。一度、削除された番号は再取得することができません。オンラインでの会員登録やカード決済時に必要なSMS認証も使用不可となります。従来の携帯電話番号を登録しているサービスがある場合は、別途変更手続きが必要です。
なお、050番号を使用したIP電話アプリの中には無料で利用できるものもあるので、すぐに電話番号が必要な場合はつなぎとして使用することも有効です。
キャリアメール
@au.comや@ezweb.ne.jpといったau提供のキャリアメールが使用できなくなります。一度使用停止されたら、同じアドレスの再取得はできません。携帯電話番号と同様に、キャリアメールを使用して登録したサービスがある場合は、変更手続きを行うようにしましょう。
キャリアメールが使用できなくなっても、GmailやOutlookなどのフリーメールを取得することでメール手段を確保することも可能です。
モバイルデータ通信
データ通信プランを契約していた場合、au回線を利用したモバイルデータ通信が使用できなくなります。インターネットに接続できなくなると、Webサイトの閲覧やオンラインアプリの使用が不可になってしまうので注意が必要です。
なお、使用中のスマホが手持ちの端末であればWiFiは使用できるので、フリーのWiFiを使って従来通りデータ通信を行うという選択もあります。
その他auが提供するサービス
その他auが提供するサービスの中で、料金割や料金連動で使用できなくなるものもあります。例えば、auかんたん決済の「通信料金合算支払い」がそれにあたります。
auかんたん決済及び通信料金合算支払いは、ネットショッピングやアプリストアなどの利用料金を、毎月のスマホ料金と合算して支払うことができるauユーザーが利用可能なオンライン決済サービスです。
参照サイト:auサイトよくあるご質問
au IDが変更される場合がある
au IDに紐づいた各種サービスは、ブラックリスト入りした後も基本的に引き続き利用可能です。ただし、解約された携帯電話番号と同じau IDを使用していた場合、番号の利用停止と共にau IDの変更が必要な点には注意が必要です。
au IDの変更は、以下の手順で行うことが可能です。
- au ID会員情報サイトのTOPページを開く
- au ID会員情報を選択
- au IDの「変更」を選択
- パスワードや必要事項を入力して完了
参照サイト:auサイトよくあるご質問

auふくむブラックリスト入り後の対処方法
auブラックリスト入り後は、まずは自身がどのリストに入っているのかを確認し、リストに応じた削除方法を試みることが重要となります。
au自社ブラックの場合
リストの審査・削除基準は非公開ですが、料金滞納によるリスト入りが考えられる場合は 未払い金を支払うことで解除される可能性があります。
携帯ブラックの場合
未払い金を清算することで不払い者情報を削除することが可能です。支払い完了後も一定期間が必要な場合もあります。
金融ブラックの場合
クレジットカード決済における未払い金を清算することが先決です。リストから削除されるには料金滞納で完済後5年程度、債務整理で5~7年程度、自己破産で5~10年程度の期間が必要になります。
参照サイト:千葉いなげ司法書士事務所 au(KDDI)のブラックリストをCICから解除したケースの解決事例
ブラックリストの確認方法
auのブラックリストの確認方法は、リストの種類ごとに以下の2つに分けられます。
- auに直接問い合わせる
- 信用情報機関に開示請求する
auに直接問い合わせる
au自社ブラックや携帯ブラックが疑われる場合、auのサポート窓口へ問い合わせることで「不払い者情報」が登録されているかどうかを確認できます。ただし、自社リストの場合は登録理由や期間などの詳細は開示されないことが多く、案内されるのはリスト入りの有無のみとなる点に注意が必要です。
また、携帯ブラックについては、別の通信事業者で新規契約を申し込んだ際の審査結果から、自身がリストに登録されているかどうかを推測できる場合があります。
参照サイト:auサイトお問い合わせ
信用情報機関に開示請求する
金融ブラックが疑われる場合、CICやJICCといった信用情報機関に情報開示を依頼することで、延滞歴や債務整理の記録、登録状況を確認できます。申請方法は窓口での手続き、オンライン経由、郵送などから選択可能です。
手続きには各機関ごとに数百円程度の手数料が必要で、結果が分かるまでの期間は方法によって異なります。ネットやアプリを利用すれば即日から数日程度で確認でき、郵送の場合はおおよそ数日〜10日前後かかります。
参照サイト:
指定信用情報機関のCIC
日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関
一般社団法人 全国銀行協会

auブラックリストになった後のほか注意点
ブラックリストになった後のほか注意点としては、以下の3つが挙げられます。
- 今後の審査に影響が出る
- 未払い金等の支払い義務は残る
- 財産が差し押さえられる可能性がある
今後の審査に影響が出る
1つ目は、今後の審査に影響が出る点です。ブラックリストの情報は、スマホの新規契約や端末の分割購入の際に参照されます。審査には「契約審査」と「分割審査」があり、登録されたリストごとに影響するものが異なります。
契約審査
新たにスマホ回線を契約したり、機種変更を行ったりする際に実施される審査です。au自社ブラックリストや携帯ブラックリストが参照され、審査で問題があると判断されれば契約手続きは進められません。
分割審査
端末を分割で購入する際に行われる審査です。金融ブラックリストが照会され、ローンやクレジットカードの利用履歴、延滞状況などが確認されます。結果によっては分割購入が認められず、一括払いのみになる場合があります。
未払い金等の支払い義務は残る
2つ目は、未払い金等の支払い義務は残る点です。スマホ料金の未払い金(滞納料金)や遅延損害金(延滞利息)は、強制解約されブラックリスト入りした後も支払う必要があります。もし支払わなかった場合、au(KDDI)側の申し立てにより裁判になる可能性もあります。
なお、未払い金の完済後も最低5年間は不払い者情報が削除されないので、新たにスマホを契約する際には注意が必要です。
財産が差し押さえられる可能性がある
3つ目は、財産が差し押さえられる可能性がある点です。滞納が続いた場合、裁判所からの通知により財産の差し押さえが行われるリスクがあります。差し押さえでは、基本的に給与・預金から滞納料金が強制的に充当されることになります。
対処方法は未然に未払い金を完済することですが、どうしても支払いができない場合は専門家に相談して債務整理(任意整理)を行うことも可能です。スマホは強制解約となってしまいますが、和解が成立すると訴訟を回避することができます。
参照サイト:任意整理相談センター au(KDDI)の任意整理